レノボのパソコンはとにかく安いと人気ですが、なぜここまで安く販売することができるのでしょうか。
安い理由には何かワケがあるのかと、気になりますよね。
この記事では、レノボのパソコンが安い理由、及び品質に問題がないのかについて解説しています。
- レノボは大量生産によって低コストを実現していると考えられる
- 品質が悪い場合、世界シェア1位になれるはずがない=品質は良い
- サポート面では国産メーカーが優れている
レノボが安い理由
レノボのパソコンは他のメーカー、とくに日本国産パソコンと比べるととても価格が安いです。
似たような性能のパソコンでも、メーカーが異なると価格に大きな差が出ることも少なくありません。
メーカー | レノボ | dynabook |
---|---|---|
製品名 | Lenovo V14 Gen4 | PZ/MX |
商品画像 | ||
画面サイズ | 14型 | 15.6型 |
ディスプレイ | FHD・非光沢 | |
OS | Windows 11 Home 64ビット | |
CPU | Core i3-1315U | Core i3-1305U |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | 256GB SSD | |
光学ドライブ | なし | |
officeの有無 | なし | |
価格 | 69,850円 | 91,080円 |
なぜそこまで安く販売できるのか、安い理由について解説していきます。
大量生産だから低コストで製造可能
レノボではパソコンを大量生産しているため、1台当たりの製造コストを下げることができるのが、安い理由の1つとして考えられます。
例えば、1億円の予算で新型モデルのPCを製造する場合、製造台数が100台だと1台10万円以上の価格を付けて売らないと利益が出ません。
もし同じ予算で200台の製造ができれば、1台5万円以上の価格で販売して利益を出すことができます。
他にも、一括で大量購入することで安く材料の調達ができたりなど理由はいくつかありますが、大量生産をするとPC1台あたりのコストを安くすることができるので、安く販売することができるんですね。
同じ作業を何度も繰り返していくと作業にも慣れるし、大量生産だと効率良くパソコンを作れそうだね!
パソコン業界に限らず、一般的に大量生産はコストを下げる方法として知られています。
米調査会社IDCの調査では、レノボの出荷台数は2023年・2022年共に世界1位です。
会社名 | 2023年の出荷数 | 2022年の出荷数 |
---|---|---|
レノボ | 約59,000,000台 | 約68,000,000台 |
HP | 約52,900,000台 | 約55,300,000台 |
デル | 約40,000,000台 | 約49,800,000台 |
アップル | 約21,700,000台 | 約27,900,000台 |
レノボは世界9か国で35以上の工場でパソコンを大量製造しているため、出荷台数がとても多く、1台あたりの価格を安く販売することができるんですね。
ちなみに、日本国産パソコンの国内出荷台数は以下の通りです(参考:MM総研)。
会社名 | 2023年の出荷数 | 2022年の出荷数 |
---|---|---|
富士通 | 約1,576,000台 | 約1,594,000台 |
dynabook | 約909,000台 | 約882,000台 |
その他 | 約1,661,000台 | 約1,765,000台 |
レノボの世界出荷台数と比べると、日本の国産パソコンと数十倍以上の差があるため、どうしてもレノボほど製造コストを抑えることが難しく、低価格での販売ができない事情がありそうです。
日本国産パソコンが高くて、レノボや海外パソコンが安い理由がわかった気がするよ
もちろん他にも理由はありますが、製造コストの面で見るとレノボの安い理由がよくわかりますね。
プリインストールソフトを必要最低限に抑えている
レノボのパソコンは、プリインストールされているソフトは必要最低限になっているため、価格を抑えやすいです。
一般的にプリインストールソフトはパソコン本体価格に上乗せされる傾向があるため、プリインストールソフトが多いほどパソコンの本体価格は上がりやすいと言われています。
日本メーカーのPCは、プリインストールソフトが多いとよく言われています。
例えば、日本の「dynabook」には、以下のようなソフトが入っています(参考:dynabook)。
- PC引越しナビ
- CyberLink YouCam for dynabook
- CyberLink PowerDirector for dynabook
- CyberLink Screen Recorder for dynabook
- CyberLink PhotoDirector for dynabook
- TVコネクトスイート
- sMedio True BD for dynabook
- 筆ぐるめ for dynabook
- ぱらちゃん
レノボのパソコンにもプリインストールソフトはありますが、不要なソフトの数は少ないです。
以上より、本体価格に上乗せされるプリインストールソフトが少ないことも、レノボのパソコンが安い理由の1つと考えられます。
必要なソフトは自分でインストールすればいいもんね!
クーポンの割り引き額が大きい
レノボ製品は、セールやクーポンによて割引価格で販売されることが多くあります。
商品によって50%以上の割引をされることもあり、SNSなどで「今レノボのパソコンが安い!」と話題になることも珍しくありません。
大量生産で多くのパソコンを販売するレノボなので、「新モデルが出る前に旧モデルを売り切りたい」「在庫を一掃したい」などの理由で、対象パソコンを割引特価で販売しているのかもしれませんね。
クーポン情報やセール情報については、以下の記事で詳しく解説しているので、是非参考にしてみてください。
レノボ製品の品質について
価格の安いレノボ製品ですが、安いからといって品質は悪くないのでしょうか?
ここからは、レノボ製品の品質について解説していきます。
シリーズによって品質は異なる
レノボのノートパソコンには、「YOGA」「ThinkPad」「ThinkBook」「LEGION」「LOQ」「IDEAPAD」「Lenovo」とさまざまなシリーズのノートパソコンがあり、シリーズによって品質は異なります。
この中でも「Lenovo」や「IDEAPAD」シリーズはとくに価格の安い商品となっていますが、品質に問題はありません。
低価格シリーズの商品も、商品によっては上位グレード製品のような耐久性テストにクリアしているものがあったり、低品質なPCにありがちなまともに使用できないということがないからです。
低価格・低品質ノートパソコンにありがちな「液晶パネルが見づらい」「インターフェイスが少ない」「保証期間が短い」「バッテリーが短い」というようなことも一切ありません。
Lenovoで低価格PCを購入した人のリアルな声
このお値段でこのスペックのノートPCは他のメーカーでは出さないと思います。 実際に使用してみても特に不自由もなく、安定して動作しました。 良い買い物をしました。
コスパがとってもいいです。 メモリとSSDの増設が簡単にできたので、速さも容量も満足しています。 ファン音が高いのが気になるところですが、値段を考えると許容範囲です。
もちろん、上位グレードの「ThinkPad」や「YOGA」シリーズは、より高性能で美しいデザインと、さらに品質は優れています。
上位グレードが高品質であっても低価格モデルが低品質というわけではなく、標準的な品質となっています。
「ThinkPad」はレノボの高品質モデルだけど、高品質モデルでも他メーカーより安くて驚いたよ!
より価格の高い国産メーカーPCと比較すれば、同じCPUやメモリを使っていても、他の細かい機能面で差が出るかと思い調べたのですが、あまり機能差に大きな違いが現れず驚きました。
品質に問題があれば世界シェア1位にはなれない
そもそもの話ですが、もしレノボ製品の品質に問題があれば間違いなく世界シェア1位にはなれないでしょう。
中には「中華メーカーだから品質もよくなさそう」「価格が安いから絶対に品質に問題がある」と強い先入観を持っている方の声を耳にすることもあります。
しかし、同じ低価格PCで人気のあるアメリカメーカー「HP」「デル」を2位3位に抑え、世界シェア1位となっているのがレノボです。
また、レノボはさまざまな教育機関や医療機関などで導入実績があり、ブランドに対しての信頼性も持ち合わせています。
もし品質に問題があれば、HPやデルを抑えての世界シェアトップや、さまざまな機関での導入は起こりえないことだと思わないでしょうか。
同じ低価格帯のグローバル企業にも引けを取らないのはすごいよね!
以上の理由から、レノボが安いからと言って品質に問題があるとは言えないと私は思います。実際に利用者からの評判も良いですしね!
サポートの品質は賛否両論
品質面で国産メーカーがレノボに優れている点が、サポート品質です。
レノボ公式サイトにも明記されているように、サポートの充実度は海外メーカーよりも国産メーカーのほうが充実している傾向があると言われています。
メーカーによって保証内容や適用条件は異なりますが、海外メーカーよりも国産メーカーの方がサポートが充実している傾向があるといわれています。
とはいえ、レノボは保証周りのサポートはもちろん、使い方サポートの無料窓口も設置しています。
延長保証などもしっかり用意されているため、ネットの書き込みでよく見かける「海外メーカーはサポートがひどい」には当てはまるのかはやや疑問です。
ただ、レノボのサポートに関する口コミや評判を調べていると、悪い口コミが多く散見されます。
口コミは性質上悪いものの方が投稿されやすいことが多いとは言え、それでもサポートに関してはあまり良い口コミを見かけることはありませんでした。
レノボは中国メーカーだけど、日本法人のレノボ・ジャパンがあるから、日本人の方が対応してくれると思うんだけど・・・
実際にサポートを受けてみないと、ここらへんの判断は難しいですね。もしパソコン購入後にサポートのお世話になることが多く予想される方は、サポートの充実している国産メーカーがおすすめです。