「DAIV R6-I7G50SR-A」は、色鮮やかな大画面で動画編集や写真編集を行いたい方におすすめです。
とくにPremiere ProやLightroomなどの編集ソフトでは、負荷の重い動画のプレビュー再生やAI処理などもカクつくことなく、快適にこなすことができました。
本記事では「DAIV R6-I7G50SR-A」の外観/クリエイティブ性能などについてレビューしていきます。
- 写真や動画編集を行いたい人
- 色鮮やかで大きな画面のノートパソコンが欲しい人
- 冷却性能に優れたノートパソコンが欲しい人
スペック解説

製品名 | DAIV R6-I7G50SR-A |
ディスプレイ | 16型 2,560×1,600 (WQXGA) 240Hz |
OS | Windows 11 Pro 64ビット ※標準搭載「Windows 11 Home 64ビット」 |
CPU | Core i7-13650HX |
GPU | RTX4050 Laptop(6GB) |
メモリ | 16GBメモリ DDR5 |
SSD | 500GB NVMe SSD |
サイズ | 361(幅)×259(奥行き)×27.5(高さ)mm |
重量 | 約2.37kg |
価格 | ¥ 219,800円 ※2025年2月時点での価格 |
マウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」のR6シリーズの中で、最も安いモデルとなる本機。

「Premiere Pro」「Photoshop」「Lightroom」といったクリエイティブソフトを快適に動かすために必要なCPU・グラフィック性能を備えています。
また、「DCI-P3」に100%対応した高解像度大画面モニターを搭載しているのも本製品の魅力となっています。
DCI-P3(色域)がクリエイターに重要な理由
「DCI-P3」とは色域の規格の一つで、ディスプレイが表現できる色の範囲を示してあり、とくにクリエイターにとって重要な要素の一つです。

1枚の写真を異なるディスプレイで目視すると、同じ写真のはずなのに異なった色合いに見えることがあります。
これはディスプレイによって表現できる色(色域)が異なるからで、同じ写真や絵を見ているはずなのに違った色に見えるためです。
使用しているディスプレイによって色の表現が異なるということは、写真編集やWEBデザインといった色を扱う仕事をする人は、狙った色で表現ができないので大変ですよね。
そこで「sRGB」や「DCI-P3」などの国際規格に対応した色域に対応した色で表現をすることで、クリエイターは安心して色の表現が可能になります。
最も一般的とされている色域は「sRGB」ですが、その「sRGB」よりも広い色域に対応した色域が「DCI-P3」です。
そのため、「DCI-P3」という色域を100%表現できるディスプレイというのは、クリエイターにとっては非常に嬉しい要素の一つとしてあげられます。

できるだけコストを抑えつつノートパソコンで動画編集や写真編集をしたい人におすすめのPCだよ!



グラフィックボード(GPU)が搭載されているPCとされていないPCでは、クリエイター向けソフトの快適さが段違いです。
- 動画編集や写真編集といったクリエイティブソフトが快適に動く
- DCI-P3 100%、リフレッシュレート240Hzなどディスプレイ性能が高い
- 3つの冷却ファンのおかげで長時間の編集作業でもパフォーマンスが落ちにくい
- バッテリーが弱く基本的には電源接続が推奨される
- 用途次第ではメモリとストレージがやや心許ない
外観(デザイン)/大きさ/重さ
外観(デザイン)








シルバー色を基調としていて、パッと見シンプルなデザインに見えますが、このシンプルさが個人的には凄く好みです。



玄人感を感じるのは私だけ…?
白色の文字が印字された黒色キーボードは視認性に優れており、タイピングもしやすくなっています。



キーボードは光らせることもできるよ!
背面には冷却ファンがなんと3つも備わってあるので、ハイパワーなパーツを複数積んでいる本機でもパフォーマンスを維持しやすくなっていますよ。





後述していますが、ファン回転最大時にはかなりのパワーで吸引・排気を行ってくれるので、安心感があります!
大きさ




グラフィックボードを搭載していることもあり、一般的なゲーミングノートパソコンと同じようなサイズ感となっています。
画面も16インチと比較的大きめなのでコンパクトとは言えませんが、カバンやリュックには問題なく収まる大きさなので持ち運びには問題ないでしょう。
重さ




重量は約2.37kgでずっしりと重さがあり、片手で持つには少し疲れるかもしれません。
一般的なビジネスノートパソコンと比べると流石に重いものの、ゲーミングノートパソコンと比べると標準的な重さです。



グラフィックボードを搭載しているPCはどうしても重くなりがちなので、決して本機が極端に重いというわけではありません。
後述しますが、持ち運びの際には基本的にACアダプタとセットで持って行く事になると思いますので、ACアダプタの重量も把握しておくと良いでしょう。







ACアダプタと合わせて合計約3kg!高性能なクリエイティブノートだから、多少の重さは仕方ないね。
ディスプレイ
画面の大きさは16インチと比較的大きめなので、画面内の情報が非常に見やすいです。
10.2インチタブレットと本機を比較してみました。




さらに本機は2,560×1,600のWQXGA解像度に対応しているため、きめ細かなディスプレイで動画や写真編集を行えます。


DCI-P3色域に100%対応していることもあり、色の表現も美しいです。



DCI-P3色域は主にデジタルシネマで定番の色域なので、映画視聴時には特に色が綺麗に表現されます。
リフレッシュレートも240Hzに対応しているので、ゲームも嗜む方であれば動きの速い滑らかな映像を楽しめます。



滑らかな画面でゲームを録画しながら楽しんで、自分で編集して投稿するって人にもぴったりな性能だね!
バッテリー性能
本機のバッテリー性能を確かめるために「99%充電状態」から「YouTubeを1時間再生」して検証してみました。
結果、1時間で「99%」から「54%」になったので、約45%の消費となりました。




単純計算で約2時間ちょいでバッテリーが切れてしまうため、バッテリー性能はかなり控えめです。



外に持ち運ぶ際には、ACアダプタと一緒に持ち運ぶことをおすすめします。
インターフェース






端子は背面と左右にあり、さまざまな端子が備わっています。
背面
- HDMI
- 電源端子
- USB 3.1(Type-C)
- LANポート
左側面
- USB3.0(Type-A)
- ヘッドフォン端子
右側面
- USB3.1(Type-A)
- USB3.1(Type-C)
USB端子はType-A・Type-Cが各2つずつ備わっています。
SDカードリーダーは備わっていないので、写真や動画編集の際に必要な方は別途SDカードリーダーを用意しましょう。
なお、USB Type-Cは位置によって機能が少し異なり、右側はUSB PDに、背面は画面出力に対応しています。



外部ディスプレイへの接続する端子は背面にまとめっていて目立ちにくい仕様になっています。
付属品


マニュアルや保証書などの書類に加え、ACアダプタが付属しています。
ACアダプタのケーブルが全長約3mほどと長いので、多少コンセントから離れていても充電がしやすいのは非常に嬉しいポイントでした。



基本的にACアダプタへの常時接続が推奨されるモデルなので、ケーブルが長いのはとてもありがたいですね。
CPU・GPU・SSD性能
Core i7-13650HX(CPU)




Core i7-13650HXは末尾に「HX」のついたハイパフォーマンスモデルで、高グレードのゲーミングノートPCやクリエイティブPCによく採用されます。
クリエイティブ用途で重要となるPコアの定格クロックが2.6GHz・最大クロックが4.9GHzと高いため、クリエイティブソフト使用中の高いパフォーマンスが期待できます。
発熱対策が必要となるCPUではありますが、本製品は3基の冷却ファンを搭載しているため安心して利用ができるでしょう。



高性能な分、バッテリー消費も激しいCPUです。
GeForce RTX 4050 Laptop(GPU)




RTX4050 Laptop GPUは、ゲーム用途ではもちろんですがクリエイティブ用途でもパワーを発揮します。
クリエイティブソフトではCPU内蔵のグラフィックではパワー不足な場面が多々あり、エフェクトの処理が遅かったり、動画編集ソフト内でのプレビュー再生がカクカクになってしまうことがあります。
RTX4050 Laptop GPUを搭載していればそういった心配もなく、サクサク快適にソフトを動かすことが可能なため、安心です。



最近新機能としてよく出てくる「AI処理」の適用も、グラフィックボードがあるのとないのでは処理の適用時間にかなり差が出てくることがあります。
1TB(SSD)




読み込み速度(Read) | 書き出し速度(Write) |
---|---|
3338MB | 900MB |
この数値の優劣に関しては、下記の表を参考にしてみて下さい。
ゲーム利用時の動作性 | |
---|---|
5,000MB/s以上 (NVMe Gen4) | とても快適 |
1,500MB/s以上 (NVMe Gen3) | 快適 |
500MB/s以上 (SATA3) | やや快適 |
300MB/s以下 (HDD) | 不快(軽いゲームなら問題なし) |
専用ソフトでSSD性能を調べた結果、「とても快適」には及ばなかったものの、利用していて起動が遅かったり、ソフトの立ち上がりが遅かったりなどは一切感じませんでした。
NVMe Gen4 SSDを搭載していることもあり、体感の速度はとても快適です。
静音性






結果、何もしていないアイドル時は21.3dB、ソフト使用時は24〜34dB、ファン回転最大時は54.8dBとなりました。
アイドル時や動画鑑賞やネットサーフィン中などの低負荷時は、ファン音は聞こえてこないレベルです。
クリエイティブソフトを使用している最中は、重い処理のときにはファンの回転が速くなり、音もそこそこ気になるレベルで発生しました。
3基の冷却ファンがよく冷やしてくれていることがわかります。



電源設定を調整することで多少の静音化は可能です。家で使用する分には特に気になりませんが、使用するシーンに合わせて調整できると良いですね。
大きな特徴
クリエイティブソフトがとにかく快適
本製品の魅力はやはり、RTX4050 Laptopを搭載していることでさまざまなクリエイティブソフトが快適に動かせる点でしょう。
PremierePro(動画編集ソフト)では、負荷の重いLumetriカラーなどのエフェクトをかけたり、重い映像を複数同時再生させても、プレビュー画面がカクつくことは一切ありませんでした。
動画編集をしていてプレビュー画面がカクついてしまうと、作業がかなりしづらくなってしまうので、この点はとても嬉しいポイントです。



その他の動作でもサクサク快適だったよ!
LightroomではRAW現像を試したところ、「AIノイズ除去」「Rawディテール」「スーパー解像度」といったAI処理も数秒程度で瞬時にこなしてくれました。
GPUを搭載していないパソコンだと、1枚の処理だけで数分かかることもある作業なので、この差は歴然です。



クリエイティブ用途ではグラフィックボードの存在が大きく、時間短縮かに大きく貢献しました。
大きく綺麗な画面で作業が捗る


本機はディスプレイ性能が全体的に高水準で、綺麗な大画面で作業が行えます。
筆者は普段デスクトップパソコンの大画面で作業をしているため、ノートパソコンを使用すると画面が小さく感じることがよくあるのですが、本製品では画面の大きさは気にならず快適に作業ができました。
また普段よりも明らかに画面が美しく鮮明に感じられ、RAW現像や写真編集がいつもよりも楽しかったです。



顔を近づけて目をこらして作業・・・といったことが一切なく、とても快適に作業が行えました。
各ソフトの動作性について
ここでは本機のソフト動作性をざっくりとまとめてみました。
アプリやソフトによっては「DAIV R6-I7G50SR-A」の動作保証(サポート)最適化が不完全となっているため、各ソフトの必要スペック値を参考に表を作成したことをご理解ください。
デスクワーク効率系ソフト | ||
![]() ![]() Word | ![]() ![]() Excel | ![]() ![]() PowerPoint |
◎ | ◎ | ◎ |
クリエイティブ系ソフト(イラスト・画像) | ||
![]() ![]() CLIP STUDIO PAINT | ![]() ![]() Photoshop | ![]() ![]() Illustrator |
◎ | ◎ | ◎ |
クリエイティブ系ソフト(動画編集・3D) | ||
![]() ![]() Premiere Pro | ![]() ![]() After Effects | ![]() ![]() blender |
◎ | ⚪︎ | △ |
オフィス系ソフトはもちろん、基本的にほとんどのクリエイティブ系ソフトで快適に動かすことができました。
After Effectsやblenderといったソフトは、より上位のメモリ容量・グラフィック性能が求められるため厳しい結果となってしまいましたが、その他のソフトでは快適に動作します。
ただし、PhotoshopやIllustratorといったソフトは、レイヤーが増えていくほどメモリを消費していくため、標準構成の16GBではメモリ不足に陥る可能性があります。



購入時のカスタマイズ画面で、メモリ容量は32GBや64GBに増量できるよ!
「DAIV R6-I7G50SR-A」に似ているPCと比較
ここでは本機とパーツやスペックが似た別会社製品と比較するので、優劣を把握し購入時の参考にして頂ければ幸いです。
DAIV R6-I7G50SR-A | ROG Flow X13 GV302XU |
---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() |
¥ 219,800円 ※2025年2月時点での価格 | ¥ 309,800円 ※2025年2月時点での価格 |
Core i7-13650HX | AMD Ryzen 9 7940HS |
RTX 4050 Laptop GPU | RTX 4050 Laptop GPU |
16GB | 16GB |
500GB SSD | 1TB SSD |
16型 WQXGA DCI-P3 100% 240Hz | 13.4型 WQXGA 165Hz タッチパネル |
約2.37kg | 約1.35kg |
「DAIV R6-I7G50SR-A」最新価格・ スペック一覧【マウス公式】 | 「ROG Flow X13 GV302XU」最新価格・スペック一覧【ASUS公式】 |
今回は同じグラフィックボードを搭載した、ASUSの「ROG Flow X13 GV302XU」と比較してみました。
全体的に性能面ではROG Flow X13 GV302XUが優勢ではありますが、約9万円ほどの価格差があります。
またディスプレイの性能が異なり、どちらも一長一短な性能です。



色鮮やかな大画面か、タッチパネル対応の小型PCか、どちらも甲乙つけがたいです。
まとめると、コストを抑えつつ、鮮やかな大画面で作業をしたい方にはマウスの「DAIV R6-I7G50SR-A」がおすすめ。
より小型で軽量なノートパソコンでゲームも楽しみたい方には、ASUSUの「ROG Flow X13 GV302XU」がおすすめです。
「DAIV R6-I7G50SR-A」の気になる点




やはりバッテリーが短時間で切れてしまう点が気になりました。
バッテリーは2〜3時間前後しか持たないため、充電できない環境での長時間利用は行えません。
ACアダプタと一緒に持ち運ぶとしても、長時間バッテリーの持つノートパソコンと比べるとややかさばってしまうので、この点は明確な弱点と言えるでしょう。
まとめ


- 動画・写真編集が快適
- 3基の冷却ファンでパフォーマンスが低下しにくい
- 色鮮やかな大画面で作業がしやすい
- バッテリー動作時間が短い
- 用途次第ではメモリ・ストレージ容量が少ない
動画編集や写真編集が快適に行え、クリエイター向けモデルとして相応しい性能を持っていることがわかりました。
ノートパソコンで気になる画面の小ささや発熱も気にならない、万能なノートPCです。
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セール対象の可能性もあるため以下記事も要チェックです!

