VAIO S13はバッテリー性能が高く、最新パーツを搭載したノートパソコンが欲しいVAIOファンにおすすめです。
VAIOのノートパソコンの中でも、性能と価格のバランスが丁度良いモデルとなっているので、きっと多くのVAIOファンの方にマッチするでしょう。
- バッテリー性能に優れたノートパソコンが欲しい人
- デザイン性が高く使い勝手も抜群な高品質なノートパソコンが欲しい人
- VAIO製品の中でもコスパに優れたモデルが欲しい人
スペック解説

製品名 | VAIO S13 |
ディスプレイ | 13.3型 WUXGA 1920×1200 |
OS | Windows 11 Pro 64ビット ※標準搭載「Windows 11 Home 64ビット」 |
CPU | Core 7 150U |
メモリ | 16GBメモリ DDR5 |
SSD | 512GB SSD |
サイズ | 299.3(幅)×221.1(奥行き)×17.7(高さ)mm |
重量 | 約1kg |
価格 | ¥ 245,520円 ※2025年4月時点での価格 |
VAIO S13は、2025年3月に発売されたVAIOのノートパソコンです。
2023年9月に発売された「VAIO S13」をアップグレードした、リニューアルモデルにあたります。

CPUや一部の仕様がアップグレードしました。
S13は「Sシリーズ」に分類されるモデルで、VAIO製品の中では中間クラスの商品となっています。
Fシリーズ | Sシリーズ | SXシリーズ |
---|---|---|
スタンダードモデル | アドバンスドモデル | ハイエンドモデル |
約10〜15万円前後 | 約15万円前後 | 約20万円前後 |
高性能なVAIO製品が欲しいけど最上位モデルには手が出しにくい、VAIO S13はそんな方にピッタリな商品です。
- Fシリーズよりも重量が軽くバッテリー性能に優れる
- SXシリーズよりも価格が安く購入しやすい
- Fシリーズでは物足りない、SXシリーズには手が届かないVAIOファンにぴったり
- 一部のVAIOオリジナル機能に非対応
- グラフィック性能が平凡
外観(デザイン)/大きさ/重さ
外観(デザイン)
S13は「ブラック」「ブロンズ」の2色が用意されてあり、今回はブラックを提供いただきました。








洗練されたブラックボディはカジュアル・フォーマルと、どんなファッションにも馴染むデザイン。
派手さはありませんが、上質で味わい深く美しいです。
ロゴやオーナメントの光沢もとても上品で、VAIOの誇るデザイン性の高さが光ります。




両手を支えるパームレスト部は、よく見てみると無数の線が走っているようなデザインになっていて、天板部とはまた違った印象があります。
光の反射や角度によって見え方が変化するのも面白いですね。



高級感があってかっこいいなぁ。



定番の黒色でここまで独自性が出せるのは流石です。
大きさ




ほぼA4サイズと同じくらいの大きさなので、一般的なリュックやバッグには難なく収まります。




厚さはスマホよりもやや分厚い程度でかさばりません。



すごくコンパクトだね!
重さ




重量は約1kgと非常に軽量です。
筆者が普段使用しているノートパソコンは1.6kg前後なのですが、たったの0.6kgでここまで差を感じるのかと驚くレベルで軽いです。



これだけ軽ければ普段の持ち運びも楽々行えます。
キーボード


ノートパソコン選びで意外に見落としがちなポイントのキーボードですが、S13はキーボードも高品質です。
画面を開くとキーボードに傾斜がつくようになっていて、この傾斜のおかげでタイピングがしやすく、手首への負担も最小限になるよう設計されています。
程良いキーストロークやノイズの少ない打鍵音のおかげで、心地よいタイピングが行えるのも本機の大きな魅力となっています。
矢印キーは上下左右しっかり独立しているので誤入力もしづらく、タッチパッドの無効化が行えるファンクションキーが設定されているのも個人的には好印象です。







電源ボタンは指紋認証に対応してるよ!



しかも、F8~F12キーは自分の好きなショートカットを設定できます。
ディスプレイ
本製品は13.3インチと一見小型ではあるものの、小型ディスプレイによく使われる16:9型ディスプレイではなく、16:10ディスプレイを採用。




縦方向へのサイズが約8.2%も大きくなっているので、画面が小さく見づらいと感じることはありません。
また、画面が180度開閉するのも本製品の特徴の一つで、対面にいる相手へ画面を見せたいときに便利です。



画面表示も180度回転させられる!



表示に合わせてタッチパッドの操作も対応するのが凄いですね。
バッテリー性能
本機のバッテリー性能を確かめるために「100%充電状態」から「YouTubeを1時間再生」して検証してみました。
結果、1時間で「100%」から「91%」になったので、約9%の消費となりました。




単純計算で、約10時間でバッテリーが切れる計算となり、長持ちですね。
しかもアイドル時であれば約21時間も駆動可能なので、長時間持ち運ぶという方も安心です。



ほぼ1日も持つんだね!



製品仕様では「動画再生時:約8時間」と記載されてました。
インターフェース




端子は背面にはなく左右にまとまめられてあり、基本的な端子が備わっています。
左側面
- USB3.0(Type-A)
- ヘッドフォン端子
右側面
- USB3.0(Type-A)
- USB3.1(Type-C)×2
- HDMI
- LAN
2023年に発売された旧型のS13からUSB Type-Cが1つ増え、代わりにType-Aが1つ少なくなりました。
ノートパソコンではType-AよりもType-Cの製品を使う頻度の方が多いため、これは嬉しい変化ですね。



USBハブとか大体Type-Cだもんね。
ただ、X14-Rのように左側面にもUSB Type-C端子があると、両サイドどちらからの充電にも対応していてより使いやすかったなと思います。



必要な端子は必要十分に揃っています。
付属品




付属品は保証書などの書類と、ACアダプタのみ。
ACアダプタは非常にコンパクトで、コンセント部分も他と干渉しにくい形状なのが嬉しいですね。



VAIO製品は、このような配慮がよくあるので素敵です。
CPU・GPU・SSD性能
Core 7-150U(CPU)


Core 7-150Uは省電力設計のCPUで、バッテリー性能を重視したいノートパソコンに搭載されます。
省電力モデルと言っても動作は基本サクサクで、マルチタスクやビジネス向けソフトを起動してもストレスフリーに動きます。



もたつくことなく超快適だよ〜!



バッテリーも最大21時間持ちます。
しかし、内蔵グラフィックの性能があまり高くないので、ゲームやクリエイティブなソフトはやや苦手。
主な仕様は、10コア(Pコアが2、Eコアが8)・12スレッドで、ベースパワーが15Wです。
Intel Graphics(GPU)


搭載GPUはIntel Ark GraphicsではなくIntel Graphicsなので、グラフィック性能は標準レベルです。
もしIntel Ark Graphicsであれば動画や写真編集もより快適だったのになと思うと、やや残念に思います。



Premiere Proで重いエフェクトをかけた動画のプレビュー再生がややカクカクに・・・。
とは言えクリエイティブな作業が全くできないわけではなく、重いエフェクトなどを使用しなければIntel Graphicsでも作業は可能です。



簡単な動画編集や軽いゲームなら、S13でも快適に行えたよ!
512GB(SSD)




読み込み速度(Read) | 書き出し速度(Write) |
---|---|
5033MB | 2918MB |
この数値の優劣に関しては、下記の表を参考にしてみて下さい。
ゲーム利用時の動作性 | |
---|---|
5,000MB/s以上 (NVMe Gen4) | とても快適 |
1,500MB/s以上 (NVMe Gen3) | 快適 |
500MB/s以上 (SATA3) | やや快適 |
300MB/s以下 (HDD) | 不快(軽いゲームなら問題なし) |
読み書きともに高速で、とても快適でした。
とくにスリープ状態からの復帰が爆速で、すぐに作業を再開できるのが気持ち良かったです。



流石の最新モデルだね!
静音性






アイドル時・ソフト使用中の音はうるさくなく、静かな空間で使用していてもとくに気にならないレベルです。
そのため、周りに気を使うような空間でも問題なく使用できるでしょう。
さすがにファンがよく回っているときの音は気になりますが、ベンチマークのような極端に負荷がかかる作業でない限りはフル回転することもあまりないので気にしないで大丈夫でしょう。



音が気になる環境では電源モードを「静音」にすると良いでしょう。
大きな特徴
VAIO独自のソフトウェアやハードウェアが使いやすい
- 打鍵感がよくタイピングのしやすいキーボード
- キーのカスタマイズ性が高い
- AIノイズキャンセリングやバーチャル背景などのオンライン会議向け機能が優秀
冒頭でも述べているように、まずキーボードはとても使い勝手が良く、ノートパソコン選びにおいてかなり重要な要素となります。
続いてカスタマイズ性についてですが、F8〜F12までのファンクションキーに加え、CtrlキーやCaps Lockキーにもキー割り当ての変更が可能で、自由度がかなり高いです。




個人的にはCapsLockキーをCtrlキーに、各種ファンクションキーにはよく使う電卓やGoogleChromeといったソフトを割り当てられるのが、すごく便利だなと感じました。
また、オンライン会議向けの機能が優秀で、カメラ・マイク周りの設定を幅広く設定可能。




とくにマイクはよくできていて、自分の届けたい音声を正確に届けることが可能です。
会話モードを「プライバシー」にしていると、周りのノイズや隣に居る人の声もシャットアウトし、PC前にいる自分の声のみを会議相手に届けることができました。
カフェやオフィスなど騒音の多い環境でも、オンライン会議相手に迷惑をかけず声を発せられるのは、ビジネスパーソンにとって非常にありがたい機能です。
VAIOの他シリーズの中間くらいの性能でちょうど良い
S13は、VAIOの他シリーズの製品の中間に位置する製品で、VAIOファンからすると丁度いい性能だなと感じました。
現在最も手頃なFシリーズの「F14」と比較すると、アイドル時のバッテリー性能に約8~9時間もの差があるので、長時間の利用を想定するのであればS13がぴったりです。
一方、ハイエンドのSXシリーズ「SX14-R」と比較すると、VAIOの一部機能が使えず性能面では流石に劣るものの、9万円ほど安く購入できてしまいます。




そのため、「Fシリーズだと少し機能面が物足りない」「SXシリーズが欲しいけど流石に手が出ない」というようなVAIOファンに、S13は魅力的な一台となるでしょう。
各ソフトの動作性について
ここでは本機のソフト動作性をざっくりとまとめてみました。
アプリやソフトによっては「VAIO S13」の動作保証(サポート)最適化が不完全となっているため、各ソフトの必要スペック値を参考に表を作成したことをご理解ください。
デスクワーク効率系ソフト | ||
![]() ![]() Word | ![]() ![]() Excel | ![]() ![]() PowerPoint |
◎ | ◎ | ◎ |
クリエイティブ系ソフト(イラスト・画像) | ||
![]() ![]() CLIP STUDIO PAINT | ![]() ![]() Photoshop | ![]() ![]() Illustrator |
◎ | 〇 | 〇 |
クリエイティブ系ソフト(動画編集・3D) | ||
![]() ![]() Premiere Pro | ![]() ![]() After Effects | ![]() ![]() blender |
△ | × | × |
S13はグラフィック性能がやや弱めではあるものの、グラフィックの関係ないWordやExcelなどのオフィス系ソフトは難なく動かせます。
そこまでグラフィック性能が重視されないフォトショップやイラストレーターなどのクリエイティブソフトも、動かせないことはありません。
Premiere Proに関しては全く作業ができないわけではないものの、編集する動画の内容次第ではやや厳しい場面もあります。



がっつりグラフィックを要求してくるソフトは厳しいですね。
「VAIO S13」の気になる点




S13はVAIOのこだわりが込められたとても良い製品であることに間違いないのですが、ハイエンドモデルにあたる「SXシリーズ」の使用経験がある方からすると、やや物足りなさを感じるかもしれません。
筆者も以前にSX14-Rを使用したことがあるのですが、比較すると細かな点ではあるものの気になるところがあります。


カーボン素材特有の外観・触り心地や、両サイドに充電端子のあるインターフェース、片手で開ける設計など、ところどころ差を感じます。
SX14-Rにはあった「覗き見防止機能」などのセキュリティ機能もS13にはなく、ハードウェア面だけでなく機能面にも差を感じました。
まとめ


- 小型で軽量ながら画面も見やすくバランスが良い
- 最新パーツ搭載で性能も良く、とくにバッテリー性能に優れる
- VAIO製品の中で最もバランスの取れたちょうどいいモデル
- 一部のVAIO独自機能に非対応
- グラフィック性能が平凡
VAIO S13は、非常にバランスの取れた優秀な機種であることがわかりました。
最新パーツを搭載した高性能なVAIO製品が欲しいけど、最上位モデルには手が出しにくい、VAIO S13はそんな方にピッタリな商品です。
気になった方はVAIO公式サイトでチェックしてみてくださいね。